遺志を継いで

西日本新聞で「今どき紫川紀行」を一緒に連載している画家の西川幸夫さんが、病気のため8月8日に他界されました。82歳でした。
心からご冥福をお祈りいたします。

先月、西川先生が主催する展示会に伺い、画集をいただき、電話で話をしたばかりだった。
元気な声を聞いて安心した。
闘病中とは知っていたが、まさかこんなに早く逝かれるとは。
知らせを聞いたときは、呆然として言葉を失った。

記事の掲載日にはLINEで連絡を入れ、毎回感想を伝え合ってきた。
来年は、連載記事をもとに、展示会を開こうと言っていたのに…。

西川先生は、万が一のことを考えて、来年3月まで全回分の淡彩画を描き、新聞社に渡していた。
「本人が掲載を楽しみにしていました」というご遺族の意向も踏まえ、連載は予定通り最後まで継続する。

8月16日掲載の「お糸池」(小倉南区)。紫川の支流・東谷川の上流にある。

すごく寂しいけれど、悲しみに浸っている暇もなく、次々と仕事はやってくる。
昨日も、9月掲載分の原稿を書き上げた。
西川先生の最期の作品となった「今どき紫川紀行」。
命を注いで描いた絵に、恥ずかしくない文章を添えたい。

鷲峰山の「平和観音」(小倉南区)。10月に掲載予定。

なんとなく、キャッチ画像には実家の盛岡に帰省した際に撮った睡蓮を入れた。
睡蓮の花言葉って何だろうと思い、調べてみると、
ピンクは「信頼」。
天国から背中を押された気がした。