55歳、坂の上の坂を行く

今月は、北九州で藤原和博さんの講演会があった。
毎年、さまざまな分野で活躍している男性講師を招いて開催する「おとこのライフセミナー」。仕事で立ち寄った市役所でたまたまチラシを発見し、すぐに申し込んだ。

藤原さんは元リクルートのトップセールスマン、義務教育初の民間校長、著書多数。
新しい(無謀な?)挑戦を次々と成功させて、未知の世界を切り拓いてきた人だ。

開演前に著書を買ってサインをもらい、ご本人とお話することができた。
もろ当事者なので、「55歳の教科書」を購入した。

「元リクです。今日は藤原さんのお話をを楽しみにして来ました」
「えっ!そうなのー!? どこ、どこ?」
「新橋のNビルです。もう30年くらい前で、RJC入社です」
「うわ~、RJCって! 懐かしいなぁ。溝さんとは今でも会ってるよ」
「えー!そうなんですか!? よろしくお伝えください」
「今、何やってんの?」
「北九州でライターやってます」
~以下省略~

※RJC=リクルート人材センター。現リクルートエージェント
※溝さん=当時の社長、溝渕さん

こんな感じでめっちゃ気さく。底抜けに明るく、エネルギッシュな方だった。
講演はテンポがよくて、参加者を巻き込みながら進めていく。
コンサートをするような講演会場でも、参加者同士にブレストさせるのは脱帽です。
見ず知らずの人と、新商品のアイデア出しをするのはおもしろかった。

地位や実績を捨ててアウェーに飛び込み、人生を創ってきた藤原さん。
実践者だからこそ語れる内容に、皆さん大きく頷いていた。

印象に残ったこと
・「坂の上の雲」の時代に比べて寿命が延びた今、坂の上にはまた次の坂がある。楽しく生き抜いていくために、準備や心構えが必要。
・人生はひとつの山を登る「富士山」型から、いくつもの山が連なる「八ヶ岳」型へ。
・変化する時代だからこそ、複数のアクションを常に走らせておくことが大きな力になる。ひとつのことをやりながら次のことも進めておく。
・違った山のように見えても、裾野は全部つながっている。自分が好きなことから始めて、徐々に育てていく。予防線を張るのではなく、希望を獲得するために。

フリーランスでライターをしていると、想像を遥かに超える種類と量の仕事が舞い込んでくる。
加えて、アジアンノット講師、イベント活動、経理業務、主婦業も・・・。
時間との折り合いがつかず、しんどいときもあるけれど、藤原さんの話を聞いて視界が開けた。
私には、未来の希望がたくさんある。

「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」
藤原さんはリクルートのDNAそのものだった。

私も明るく前向きにやっていこう。
まるで小学生のような幼い言葉。でも、素直にそう思えた講演会だった。
ありがとうございました。

アジアンノット体験講座。行橋ポワン「工芸の展」にて